■独り言・愛すべきPC達■

　PCといっても、別にパソコンの話じゃありませ〜ん。TRPGのPlayer Characterの事ね。表ページの用語集にもあるように、筆者はサークル内でも随一の『パクリキャラ・クリエイター』だったりなんかします。随分と昔に、「TRPGのキャラクターくらい、オリジナリティあるものを創作するべきだよね」とかほざいてた時期があるんですが、今ではそんなことはすっっっっっっっっっっかり忘れたことにしております（手屁ッ）。
　実際の話、どれくらいの割合でパクリキャラクターを作ってるかっていう話になると、これが結構難しい。解釈によって完全オリジナルか部分パクリか分かれちゃうからね。BOA（ブレイド・オブ・アルカナ）を良くプレイするようになってから、特にその傾向が強くなったかな？　ちっとばかしPCを作り過ぎたっつ〜話がありますが(^o^;)。
　私自身、年齢と共に好みが色々と変化してるんだけど、近年の好みは『地に足がついたキャラ』ですね、やっぱり。漫画や小説に出てくるような一騎当千な無敵キャラって、な〜んかみてて面白くない。中でも特に、年齢不相応な実力行使でやりたい放題系のキャラってのがダメ（代表例としてはスレイヤーズのリナ）。とにかく、感情移入ができない点が最悪。単に秀才と天才と比べるなら、私は迷わず秀才を応援しますね。
　我ながら子供っぽいな〜とか思うのは、権力者に上手く取り入って世渡り上手にやっていこうっていう、本当の意味でリアルな設定のキャラがロールプレイできないっていう点。いや、ロールプレイができるか否か以前に、そもそもそういうキャラをロールプレイしようっていう気が起きない。逆立ちしても政治家にはなれないね(^-^;)。
　う〜ん、なにが言いたかったのか良くわからんくなってきた。まぁなんでもいいや。とにかく、ここでは私が愛着を持っているPC達について、色々と独り言を書いていこうかなぁとか思うわけですね。


■ライナス＝シレーン（ソードワールドRPG）
　記念すべき、生まれて初めてのTRPGキャラクター。私の好みもあって戦士（厳密には神官戦士）を担当したんだけど、死にそうなくらい低い能力値（器用度ボーナス０等々）を誇っていたために、最初っから最後まで慢性的に苦労するハメに。GMのraisu氏を除いて、プレイヤー３人は全員TRPG未経験者っていう状態でキャラメイク＆プレイしたもんだから、今ならまず間違いなく作り直しを指示されるほど異様に低い能力値に、誰も気が付かなかったという、なんとも微笑ましくも情けないエピソードがありますね。
＃当時は判定ロールの成功率とかで電卓を叩くなんてことしなかったもんなぁ〜。純粋だったなぁ〜。
　一言でいうなら生真面目な努力の人っていう感じで、今でも私が作る戦士のベースになってるところが若干あるかな？　最終的には（冒険仲間でもあった）村長の娘と結ばれたりするなど、平凡でささやかな幸せを噛みしめる事の楽しさを教えてくれたキャラクターでもありますね。


■デューン＝ネイ＝ロアー（ソードワールドRPG／Ys）
　２〜３人目に作ったキャラクターで、精霊使いの戦士。当時バーサーカー（狂戦士）という単語が流行っていたので、私も何も考えずに特攻するキャラクターをやろうと思って作ったんだけど、いざ実際にエントリーする直前になって「やっぱり何も考えてないキャラは性に合わない」と急遽路線変更、悲しい過去を背負ったちょっと憂いのあるキャラクターに…とまぁ、ここまでは良かった。問題はその後。何の拍子か『Ys』の世界に召還されてしまって、もう上を下への大わらわ。
＃気が付いたのは私がどん尻だったんだけど、このデューンがいわゆるアドル役…ハメられた…。
　Ysといえば（現在ではDVDのオマケになってる）超有名なパソコンゲームなんだけど、当時はさらにコンプティーク誌でオリジナルコミックなんかも連載されてまして、それらの気に入ったところをGMのkyusitoさんが抽出＆大幅アレンジしたお話が、ここでいう『Ys』なんですね。TRPGなんだから当たり前なんだけど、恐ろしいことに予定調和っていうものが半ば成り立っていないまま、あの世界を揺るがすお話をやったってわけ。
＃忘れちゃいけないのは、プレイヤーのほぼ全員が、（当時）Ysファンだったこと。つまりは各自それぞれに
＃何かしらの強い思い入れがあるわけ。これって諸刃なんだよね。
　いざ実際に始めてみて問題になったのは、PL間の協調性。元の題材が題材だけに、どうしても英雄（主役）とお供（脇役）って感じが露骨になっちゃって、一部のプレイヤーがサジを投げちゃって。私自身、主役キャラは嫌いじゃないけど（当時は今よりも好きだった）、TRPGである以上ギクシャクした感じでプレイするのが辛くって…。如何に舞台や物語が好きでも、それを楽しむにはまずセッションの雰囲気が重要なんだなぁってつくづく痛感しましたね。
＃その反省を今に生かしきれているかというと、それはそれでまた別問題なんだけど…。
＃少なくとも、開き直りルールの極みである『熱血戦用!!』のGMで、完全に失敗してますしねぇ…私…。
　話は逸れますが、私は自他共に認めるフィーナ党でして、このデューンも彼女のために必死になってましたね（如何に笑われようが、TRPGの原動力は想像力や妄想力なのだ）。GMがダームの塔でフェイント攻撃しかけてきた時とか、PCもPLも凍ってましたね（←我ながら単純…(^-^;)）。そんなこんなでこのデューン、なんでもかんでも１人で背負い込んじゃった挙げ句、YsIIの最後で一度人格崩壊しちゃうし…私の作るキャラクターの基礎になってますね(^o^;)。
＃ひびの入った聖剣（リリア）を投げ捨てる事で、自我崩壊しつつ戦う姿を表現しようとしたんですが、周囲
＃からは非難轟々。エターナルチャンピオンの切ない心理が、ちょっとだけ判るような気がしましたね。
　話は飛びますけど、『記憶を失ってしまうことを承知の上で死者を蘇らせる』事を、貴方はどう思いますか？　私には（死者を蘇らせた者達の）自己満足にしか見えません。経験（＝記憶）が「人」というものを形成するのであって、彼（彼女）は死ぬ前とはイコールじゃない（ニアリーイコールすら怪しいもんだ）。それを全てを承知の上で最後まで責任を取るつもりで行うならいざ知らず、只の通りすがりがそれをやるのは傲慢以外の何物でもないんじゃないかと、こう思うわけですね。
＃なんでこういう例え話が出るかというと、そういうシチュエーション（リリアの蘇生）があったからなんですけど
＃ね。多数決の結果彼女（に似た別人）は甦ったんだけど、私の頭からは未だに離れなくって…。
　書き足りないことは山とありますが、私が無敵の英雄っつ〜ものを嫌いになった理由の何割かは、確実にこのキャラクターに由来します。端からどう見えるのか判らないけど、一度当事者としてその苦しさを味わってしまうと、な〜んも考えてない奴らがただひたすら活躍するってのは、全く以て胸クソ悪くて仕方がない（←なんせ狭量な人なんで）。“勝ったもん勝ち”な勝ち逃げキャラも、“力”を持ったアングルスも以下略。お話なんだから別にいいじゃんって言われれば、それまでなんですけどね(^o^;)。
　まぁなんにしても、私にTRPGの本当の奥深さというものを最初に教えてくれたのがこのキャラクターであることは、間違いないですね。色々あったんで一部メンバーには良い印象を持たれてないんだろうなぁ〜とか思いますが、私の中では未だに大きなウェイトを占めている愛すべきキャラクターです。


■ティアス＝コア（ソードワールドRPG）
　サークル内でも歴史に残っている、超高性能一騎当千キャラクター。ライナスとは完全に対極に位置してまして、私にとって最も意義深い反面教師な存在ですね。いわゆる子供向けファンタジーの英雄をモチーフにしてるんですが、それ以前の問題を色々と残してます。
＃特に軽はずみな発言の数々は余程顰蹙を買ったようで（無理もないですが）、今でもあのこの言われますね。
　基本的に正義の人（少年）だったんですが、“天才”であるが故の泣き所で、他人の苦労や痛みってものを理解できなかったのが困ったもんですね（ロールプレイしていた私自身も含めて）。ルールシステムの都合もあったんですが、同じ事をやるにしても、ロールの成功率が段違い。極論的に言うと、「パンがなければお菓子を食べなさい」という暴言を吐いたどこぞの女王と同じ状態なんですね。恥ずかしい限りです。
　更に重要な点として、「物語の成否は必ずしもキャラクターの能力値に依存するわけではない」ということを、このキャラと、その対極に位置するライナスを通じて知ることもできましたね。TRPGっていうのは物語を創り出すものなんだなぁと、しみじみ思いました。なんていうか、苦労もせんと物事が上手くいっても、そこにはなんの感慨や感動がないんですよね（少なくとも、私の感性では）。起承転結じゃないですけど、なにかしらのドラマがないと。
　なにはともあれ現在BOAで一人ブッチ切りで経験点貧乏を楽しんでる理由は、私が天の邪鬼であること以上に、このキャラで学んだことを反映してのことです。…まぁ、極端すぎる点はいつものことですが、少なくとも「なんでも出来てしまう（であろう）自分の視点で物事を考えるのは絶対に避けよう」という、明確な意図があります。
＃神話の英雄なんかより、気のいい平凡な冒険者でありたいと、こういうわけですね。


■中田ひさとし（スーパーロボット大戦）
　言わずと知れた某メーカーの人気ゲーム『スーパーロボット大戦』を題材に、『フラッシュファイター』というカードゲームのルールから派生させたオリジナルルールで、バランスそっちのけのハチャメチャなTRPGセッションを楽しんでた時期がありまして、そこに登場したのがこの中田君です。名前からしてなんですが、TRPG業界では有名な某イラストレーターから、“うだつの上がらない男”というイメージを拝借してます(^-^)。
＃『おこんないでね』はTRPGファンには堪らなく面白いコミックスです。お薦め。
　実は私、『スパロボ』みたいな“ごっちゃ混ぜモノ”が嫌いでして。ある特定の条件下で成立しているメカニックや物語を、無理矢理同じ土俵に立たせようっていう根性がそもそも嫌。一騎当千なスーパーロボットなんかより、地味な量産型リアルロボットの方が好きですしね。思い入れのあるキャラやメカが活躍しないのも悔しいし、それ以上にむか〜しのアニメって忘れちゃってて（というより、記憶から削除済）今ひとつ燃えることが出来ないし…。まぁ、やってみればそれなりにハマるんだろ〜な〜とは思うんですが、とにかく気が乗らないって奴ですね。
　そんな私なんで、『スパロボ』を題材にしたロボットモノをやると言うことになった時は、ちょいと困りまして。これは（他プレイヤーとは違う）なんらかのモチベーションを持たないと、セッションを楽しめないなぁと。ちょっとマイナー系でまとめたいというGMの要望もあって、周りはドラグナーやらモスピーダやらで盛り上がる中、とりあえず誰も見向きもしなかったRV（ラウンド・バーニアン）でいくことに。
＃そりゃ私はCBアーマーが心底好きですけど、およそ活躍できないのは明白だったんで脊髄反射にパス。
＃誰にだって、無神経に踏み荒らされたくない神聖な領域ってもんがあるでしょ？
　で、当然最初はディルファムからってことでOKを貰ったんだけど、あのディルファムに似合うパイロットが難しい。ここはやっぱり、相応に“うだつの上がらない男”じゃないといかんなぁと。で、散々悩んだ挙げ句に、この中田君が生まれまして。なんのことはない、目の前に置いてあったフラッシュファイターのパッケージから連想しただけなんですけどね(笑)。
　モノがスパロボだけに、各メカニックはそれぞれ特徴がありまして。例えばドラグナー系は兵装が充実しているけど、全体的に装甲が薄いとか、そんな感じ。んで中田君搭乗するRV系はというと、特にこれといった欠点はないけど、これといった長所もない（必殺技もそれに負けず劣らずの地味さ加減）。これだけ“うだつの上がらない”モノで固められてると、もう俄然やる気が出てきまして。ある意味誰よりも没入してましたね（←こういうシチュエーションが心底好きな人）。
　さてこのスパロボ、GMであるyamayさんの思惑を大きく越えてヒットしたこともあって、かなり長期に渡るキャンペーンが続いたんだけど、私の頭の中では「無名のRVパイロットの成長ドラマ」って感じで美しく完結しましたね。始終おどおどして頼りなかった中田君が文字通りの必死の努力の末、憧れの女鬼軍曹への恋とエースパイロットの座を見事に獲得するという離れ業をやってのけましたから。
＃正直な話、私の頭の中では、『宇宙の戦士』ばりのカッコイイ小説になってます(^o^)。
　この貴重な経験を生かして、他のプレイヤーが心底楽しめるようなお話が出来れば…と常々思ってはいるんですが、なかなか上手くいかないもんです。


■“造られし死神”ナルター（ブレイド・オブ・アルカナ）
　『ブルーブレイカー』からパクってきたキャラクター。勿論、ロールプレイのしやすさと私の好みを考慮して、設定は大幅に変更してましたけどね。原作に忠実に、「守護者」なんてご大層なポジションに着かせようなんて思ったら、経験点が幾らあって足りませんからねぇ(^^;)。詰まるところ（なぜだか良くは判らないんだけれど）私が得意（？）とする、お姉さん系（っつ〜か、姉御系）キャラクターの代表格ですね。
　単なる偶然っちゃ〜偶然なんだけど、当時（私的に）たまたま“無垢なる人造生命体”っつ〜ものが流行ってまして。それはそれで面白い題材なんだけど、そればっかりだとすぐ飽きるのが私とういう難儀な性格。いっそのこと、すれっからしの人造生命体をロールプレイする方が面白いんじゃなかろうかと。出来の悪い模造品としての自分の限界を知り、挫折を繰り返して身も心も満身創痍になりながら、それでも誰かのために必死になって今日を生きる…うんうん、俄然燃えてきたぞ〜(^o^)。
　…と、ここまで偉そうに書いておいてなんですが、ホントのことを言うと最初はそこまで深く考えてませんでしたね。当時、サークル全体がTRPGに対してちょいと投げてた雰囲気があって（倦怠期って感じかな）、とりあえず新しいルール（BOA）に手をつけたいから、なんでも良いから新キャラを作らなくちゃいけないと、そんな状況で。やりたいネタがあるときならいざ知らず、特にない場合はとりあえず思いつきやお気に入りのキャラをパクるのが手っ取り早い。…で、お気に入りのキャラを馬鹿正直に持ってきたわけですね。
＃そんなわけで作った直後は結構適当にやってたんですが、後追いで細かい設定がつきまして、それ以後は
＃自然かつノリの良いプレイが出来ましたね。それでなくても好きなキャラクターですしね。
　個人的な趣味の話になりますが、私はどうも「露出度が低い」コスチュームってのが好きらしくて。『ViturFighter1』のパイみたいなモコモコした服とか、このナルターさんみたいに（妥協のない）ロングスカートとかね。劇場版マクロスの早瀬少尉の私服なんか、こうグッと来ちゃいますね…って、まぁそれはいいんですが。カラーリングについても、どうもこのパステル系が今ひとつ苦手というか…(^-^;)。で、このナルターさんのデザインも、オリジナル通り「死神」をイメージした黒装束のままでした。
＃プリティーサミーみたいに、（およそ自分では思いつけない）やたらおめでたいデザインは好きなんですが。
　話を戻しまして。BOAをやったことのある人なら誰でも知ってることなんですが、このルールシステム、格好良く戦って格好良く果てようっていう思想があるんですよね。んで、“輪廻転生”（死んだキャラの総経験点の半分を持ち越してキャラメイクする）によって無念を晴らすというわけ。確かにファンタジーものにはつきものの格好いいルールなんですが…実は私、こういう未練がましいルールって嫌いなんです(^_^ゞ。
　なんていうか、TRPGの醍醐味の一つには、「やり直しのきかないシビアさ」ってものがあると思うんですよね。シビアであるが故に必死になるし、自分の言動（そのままPCの行動に繋がる）にも神経をつかうし、難度の高い問題をクリアした時の達成感もそれだけ大きいものになると。適当にタラタラやって、難しいことは誰かにお任せ〜ってのは、TRPGの楽しみの何割かを放棄しているんじゃないかと考えてるくらいで（←こういうポジションが重要であることも認めているんですけどね）。私の主観からすると、“輪廻転生”ってのは言葉こそ格好いいけど、ある意味究極のやり直しルールなわけで。
　ちょいと宗教絡みっぽい言い方になりますが、私の思考パターンには「死んだらそれまでしょ？」っていう考え方が根底にあるんですよね。だから、目の前の問題が自分（PC）の命を賭してまで取り組むべき問題なのか否かを見極めるっていうのは、非常に重要なわけで。たいした理由もなく、かつ生死の境を見極めもせずに大見栄を切るのは阿呆のやることだし（それで死んだらホントに身も蓋もない）。小説やマンガなら格好良く決まることが多いけど（なんせ予定調和の世界だから）、リアリティのあるTRPGではそうはいかない（多少なら神（GM）の温情に期待できますが、限界ってものがあります）。だからこそ、より面白いんじゃないかと。
＃↑ここら辺の考え方は、人それぞれあるでしょうね。多分世間様の水準からすると、こういう考え方ってのは
＃かなり過激な方になると思います。もっと気軽にTRPGを楽しもうっていうのが普通でしょうし、そうあるべき
＃だと私も思ってます。まぁ言うなれば、すぐ堕落してしまう自分への自戒や目標なんです。
　ナルターのロールプレイも基本的はこういうスタンスで取り組みまして、時には狡猾に、時には大胆不敵に、彼女の魅力を引き出そうと努力しました。努力の甲斐と、運の良さ、周りからのフォローに助けられて、やりたかったことの120％の達成感を得ることに成功。キャラ設定にも照らし合わせて、天寿を全うという形で引退させました。殆どNPC扱いであったにせよ、彼女の引退が１つのシナリオとして用意して貰えた点など、PL＆PC冥利に尽きるとしか言いようないですね。
　その時思ったことですが、やっぱり“ゴール”って必要なんだなぁってこと。私みたいに根性のない人間にとって、ただひたすらに走り続けるってのは結構辛いものがありまして。さりとて人間ってのは贅沢なんで、いつも現状維持じゃそのうち不満が出来てますし、段々と自分も周りも見えなくなってくる。その点ゴールさえあれば、とにかくそこに向かっていけばいいわけで。で、辿り着いたら休めばいいと。
＃ある意味贅沢な悩みなんですが、私達のサークルは週１回のペースでセッションを開いているので、TRPGに
＃対する渇望感が薄いところがあるんですよね。だから、自分でちゃんと緩急なりを用意して、必要十分以上の
＃モチベーションを持たなくちゃいけない。ほんと、贅沢な悩みなんですけどね(^-^;)。
　う〜ん、ちょっと話が広がり過ぎちゃったな。まぁなんですね、それだけ色々な思い入れが彼女にはあるんです。それでいてやっぱり私は贅沢ですから、これからも彼女みたいに心に残るキャラクターをロールプレイしたいと思うわけです。向上心ってのも、言うなれば一つの贅沢ですからね(^o^)。


■“夢の中の少女”セレーネ（ブレイド・オブ・アルカナ）
　オリジナルで創作したアングルス系PC。『天真爛漫』という禁忌の領域に踏み込むにあたり、思いつく限りの全てを盛り込んで作成した戦略的キャラクターです。自分が第三者の立場に立ったつもりで見て、「贔屓目無しに愛らしく思えるキャラクターを、ちゃんとロールプレイできること」という明確な目標をもって作成したのが幸いして、自分としては満足のいくキャラクターになりましたね。
　いきなり身も蓋もない言い方なんですが、私は元々アングルス（天使）系のアーキタイプがあまり好きじゃないんです。いや、純真無垢とか天真爛漫という単語には憧れるんですが、TRPGのPLサイドでそれを表現するのは非常に難しくて、一歩間違えるとすぐ「天真爛漫なフリをした得体の知れない何か」になりがちなのが嫌なんですよね。
　TRPGの性格上、自分が心血を注いだPCの成長過程を楽しむのは至極当たり前の事なんですが、その過程で不自然に悟ってしまった、どこか歪んだアングルスになるってのがどうにも納得できなくて。アングルスとして悩むことは問題ないんだけど、悟ってしまってはダメだと思うんですよね。アングルスっていうのは悟りを開くことができないかわりに、生来の純粋さを保っていると思うんです。あくまでも私個人の解釈ですけどね。
＃言い方を変えると、「如何に厳しい現実にも縛られることなく、夢を追い続けることができる」というのが、
＃アングルスというアーキタイプではないかと。
　観念的な問題はさておき、実際のセッション中に他PLのアングルスに対して不満だったのは、彼（彼女）らがアングルスというポジションから往々にして逸脱することが多い点。アングルスってのは元来庇護されて然るべき存在なんだけど、戦闘シーンで戦闘系PCと同等以上の活躍をしてしまったら、「護ってやるのがバカバカしくなるのも仕方がない」わけで。それとは逆に、善意という名の皮を被って、物語をただ引っかき回すだけの「純粋な足手まとい」も以下略。まずは「仲間にしたい」と思って貰えなきゃ。
＃「ルール上憎めないキャラクターなんだよ」って幾ら主張したところで、PLが好きになってくれなきゃ肝心な時
＃に誰もフォローしてくれないよね。幾らロールプレイ中とはいえ、人間なんだもん。
　そんな彼（彼女）らを分析していくと、「個性を出すために奇をてらった部分が破綻の原因になり易い」という結論がでまして。そりゃそうだわな、突飛かつ機転の効いた行動なんて簡単じゃないもの。小説やマンガなら、問題や矛盾がなくなるまで推敲すればいいんだけど、TRPGは複数の人間が集まってリアルタイムで物語を紡ぎ出すという（よく考えてみればかなり無茶な）制限があるわけで、そもそも満足にロールプレイができないようなキャラクターを創る方が間違ってるわけで。
＃自分のやりたい事と、自分ができる事だけはしっかりと認識しておかないとね。でないとすぐ「こんな筈じゃ
＃なかったのに〜(ToT)」っていう事態に陥っちゃうから。
　上記の課題を頭に入れた上で、キャラクターを作成。私の場合、天真爛漫というと1000年女王の雨森始君が真っ先に頭に浮かぶんだけど、インパクト的に難しいものがあるのでまずはパス。やはり基本は儚げな美少女が宜しかろうと。それだけでは面白味に欠けるので、『盲目』という生来のハンデを持たせてみる。視覚っていうのはある意味偏見の源であって、それがなければ外見で物事を判断する事もなかろうというわけ（相手を心で見るっていう感じかな）。
＃↑ここら辺の考え方は、私の好みが多分に反映されているかな。実際、盲目のキャラクターを創るのは２回目
＃だしね（１回目のキャラクターは、キャンペーンそのものが途中で有耶無耶になってしまった。残念）。
　でも、このままだと流石にハンデがキツイ。《神眼》という特技で視覚には頼らないことを主張できるけど、それじゃあまりにもご都合だし、可愛くない。せめて盲導犬で…あそうか、エルス（心友）のアルカナを持たせれば良いんだ。というわけで、ごく普通の犬をファミリアに。妖しげな関係を想像されるのは真っ平御免なので、ファミリアも雌に（心『友』だしね）。ここまで来たら、残るアルカナはステラ（英雄の介添人）しかないでしょう。
＃勿論、あくまでも「できる範囲で支援する」というスタンスが重要なので、戦闘力を補うというより、心を癒す
＃特技などを優先的に取得。吹けば飛ぶような儚げな美少女に、殺傷力をアップさせるのは御免だものね。
　ここまでくると生い立ちなどの設定も次第に固まってきて、キャラクターのイメージはほぼ完成。相反する要素を盛り込むという冒険も犯していないから、思考パターンも筋が通っていて再現しやすい（私でも十分にロールプレイ出来るはず）。コンセプトと照らし合わせてみても、ほぼ満点といっても良い出来。これはもう実際にロールプレイして、彼女ならではの魅力をアピールするしかないよね〜ってことで実戦投入。
　
 
 
 
 
 

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