■レビュー・PlayStation2■

「いつか言った筈だ、私はお前のような男が一番嫌いだとな。
日の当たる場所だと？　フン、笑わせるなこの身の程知らずめ！」
「くっ、あいかわらずキツイ…まぁそうおっしゃらずに、ラコックさん！」
「ええいっ、これ以上つきまとうと衛兵を呼ぶぞ！　…寄生虫めが!!」

GUNGRIFFON BLAZE

■GUNGRIFFON BLAZE（カプコン）
　かつてセガ系コンシューマ機にて名を馳せたゲームアーツが、PS2専用にリリースした3Dアクションゲーム。サターンにて多くのファンを魅了した、「GUNGRIFFON」シリーズの最新作である。PS2のスペックを活かし、非常にリアルなゲーム画面を引っさげて登場した。
　…とまぁ、前置きはこんなもんでいいか。かつてGUNGRIFFONシリーズに熱狂した一人としてハッキリ言おう。『ここまで胸クソが悪くなったソフトは久しぶりである』と。
　確かに画面は綺麗だ。動きも滑らかだしな。だが、所詮その程度だ。GUNGRIFFONという作品として本作を捉えると、サターンにてリリースされた前２作とは比較にならないほど陳腐な内容だ。
　理由？　明白だ。プレイしていると、悲しくなってくるぐらい白けてくるからだ。本家GUNGRIFFONシリーズでは、コックピットに座る兵士の極限状態が味わえた。それは恐怖感や絶望、刹那の高揚感、永遠を一瞬に凝縮したような混沌だった。地を這う死に物狂いの亡者達、羽音を響かせながら迫り来る悪魔達、鬨の声を待ちこがれながら牙を研ぐ死に神達…そこはまさに鉄の棺桶の中だった。それがどうやったらこうなるのか…。
　結局総プレイ時間30分足らずで、不満点がオーバーフローしたため、そのまま封印した。世間様の評価なんて知らないし知ったことではないが、私にとっては５本の指に入るダメゲーである。購入当時の事を思い出すだけで胸クソが悪くなってくるので、この辺でやめておくことにする。

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